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2026/07/31

ディエンマイサン、時価総額38億ドルでHoSE上場承認—親会社MWGを超える

Photo by Huyen Lam on August 02, 2026. May be an image of scooter, signboard, cash machine and text.

(写真:ディエンマイサンホームページ)

2026年7月28日、ベトナム最大の家電・電子機器チェーン、ディエンマイサン(Điện Máy Xanh)がホーチミン証券取引所(HoSE)から上場承認を受けた。発行済み株数12億7,000万株、基準価格1株8万ドン(3.04米ドル)で、時価総額はVND101兆(約38億4,000万ドル)に達する見通し、親会社モバイルワールドグループ(MWG)の約35億3,000万ドルを上回る。8月初旬にも取引が始まる予定だ。

ディエンマイサンの時価総額は、傘下チェーンが親会社の評価を超えるのは構造的に異例だ。だが、それは「異例なほど強いビジネス」の裏返しでもある。IPOには国内外60社超のファンドが参加し、公開株の93%が申し込みを受けた。

業績の裏付けと日本家電量販店と簡単に比較してみた。

2026年上半期のディエンマイサン売上高はVND65兆3,000億(約24億8,000万ドル)、前年同期比31%増で通期目標の過半を前半で達成した。さらに重要な事実は、この成長が「新店舗ゼロ」で実現された点だ。携帯電話、家電、アップル正規リテールの全セグメントが二桁成長を記録し、既存ネットワークの質と密度だけで高成長を維持できることを証明した。これはもはや「出店で売上を増やす」段階ではなく、消費者が自発的に選んでリピートする購買習慣が根付いたことを意味する。

日本の家電量販店と並べると、スケールの差は鮮明になる。 🏙️店舗面積:ディエンマイサンは大型店で800〜1,000㎡、ミニ・スーパーミニは80〜350㎡。ビックカメラ旗艦店(新宿・池袋)は1棟丸ごと20,000㎡超、8〜10階建てだ。 🛒取扱品目:ディエンマイサンが3,000〜8,000 SKUに対し、ビックカメラは10万品目超(カメラ、楽器、コスメ、食品、旅行券まで扱う)。 🏬店舗数:ディエンマイサン約2,000店舗(大型・ミニ・スーパーミニ含む)に対し、ビックカメラブランドは約45店舗のみ。 数ではベトナムが圧倒するが、1店舗あたりの規模が桁違いだ。 💰年間売上高:ヤマダホールディングスは約975店舗で年間売上約109億ドルを誇る。ディエンマイサン約50億ドル、ビックカメラグループ約60億ドル、ヤマダは約109億ドル。総量は接近しつつあるが、構造は全く違う。

約2,000店舗で年間約50億ドルを稼ぐディエンマイサンは、ベトナム市場の文脈では確かに印象的だ。しかしrevenue per storeで見れば、ディエンマイサン平均約200〜250万ドルに対し、ビックカメラグループ平均は約2,900万ドル——差は10倍以上だ。本質的なギャップは店舗数でも総売上でもない——「1㎡あたりの価値密度」と「カテゴリーの幅」にある。

日本の家電量販店はすでにdestination shopping—わざわざ来る場所—として確立されている。ベトナムはまだconvenience-first—近くて手軽—の段階だ。ディエンマイサンの上場は、そのフェーズを変えようとする最初の宣言かもしれない。